岐阜基地航空祭 2018《番外編:日本酒・而今》

岐阜基地航空祭の前日、11月17日(土)午前中に新幹線名古屋駅に到着。

「醸し人九平次」の萬乗醸造に続いて目指すは、三重県名張市本町314-1、木屋正酒造(きやしょうしゅぞう)。

名古屋市の中心部から高速道路を使い、車で約2時間半ほどかかりました。
蔵に着いたら先代蔵元がおられ、お仕事の邪魔にならぬよう、少しだけお話しを伺うことが出来ました。

木屋正酒造は「而今」(じこん)で有名な酒蔵です。
『「而今」は息子が作っていて、私はそれ以外の酒の面倒を見ています。』
当社の公式HPに『酒造りに専念させて頂きたく、小売販売、酒蔵見学、試飲などの店頭業務は行っておりません。』と記載されている通り、『当蔵では、販売はしておりませんので、伊勢市内等の居酒屋で当蔵の酒を楽しんでください…。』とのことでした。

木屋正酒造は、
『江戸後期に初代大西庄八が、文政元年(1818年)江戸中期に創業した造り酒屋「ほてい屋」を譲り受け、屋号を以前材木商であった「木屋正」と改め継承。
当時の風情を残した店舗兼主屋は登録有形文化財に指定されています。
長らく「高砂」「鷹一正宗」を製造し伊賀地方を中心に商いをしてきました。
現在は6代目蔵元である大西唯克が2005年に「而今」ブランドを立ち上げ全国地酒専門店に卸しています。 6代目は、但馬杜氏のもと二年間の酒造りを経たのちに、自ら杜氏として醸したお酒を「而今」と命名。

而今という言葉には、
『過去にも囚われず未来にも囚われず、今をただ精一杯生きる』という意味があります。

『昔ながらの製法で酒造りをしています。低温発酵に適した9号系の酵母を使用。
お米を少量ずつを丁寧に洗い、手作りで麹を作り、時間をかけてゆっくりと発酵させることにより、甘みと酸味が調和しフレッシュでジューシーなお酒になります。大吟醸の製造には伝統的な製法である「袋吊り」が用いられています。小さな酒蔵ですが品質重視の酒造りをしています。』
(公式 HPhttps://kiyashow.com/jikon.html参照)

木屋正酒造は今年、200周年を迎えました。
この記念すべき節目に「而今」ブランドとは別に、酵母や製法など新たな挑戦をして造られたお酒を、昔からの銘酒「高砂」ブランドで販売します。200周年記念限定酒「高砂 生酛 純米大吟醸」です。

『今回の「高砂」は「生酛(きもと)造り」。「生酛(きもと)造り」ならではの工程である「もと摺り」(木桶に2人が一組になって丁寧に蒸米と麹を摺りつぶす作業とのこと)を行い、昨年の12月に出来上がったお酒を、今年の1月に瓶詰め。火入れをして約10か月、1℃の低温で貯蔵。10月から販売を開始。』

「而今」は今や大人気の銘柄になり、なかなか入手するのが難しくなってしまいました。
先代蔵元の言葉通り、今夜は居酒屋で楽しむことにしましょう。

(CRAZY KATO)